ベトナム人との国際結婚手続
ベトナムでは、男性は満20歳以上、女性は満18歳以上で結婚することができます。
ベトナムで先に結婚手続をする場合
◆ベトナム地方人民委員会司法局での婚姻登録手続
（1）登録申請窓口
婚姻相手のベトナム国籍者の本籍のある区・県人民委員会が登録申請窓口となります。申請の際は、当事者のうちいずれか1名が窓口に出頭して書類を提出することが可能です。
【日本人の必要書類】
・婚姻登録申請書
・婚姻要件具備証明書（発行日から6か月以内のものであり、当局の証明・認証を受けたもの。）
・公立の総合病院（診療科目として精神科を含む病院）が発行する健康診断書
※発行日から6か月以内のものであり、自己の意思表示を行う能力を有し、結婚生活に支障がない旨の記載が必要。
※日本の病院が発行するものについては、関係機関による証明・認証が必要です。
・パスポート（原本＋コピー）原本を提示できない場合はベトナム公証役場で公証を受けたコピーを提出することができます。
（2）所要期間
登録申請受理後婚姻登録証明書交付までの所要期間は15日以内です。同証明書交付当日当事者二人とも出頭する必要があります。
（3）面接
2016年1月1日以降、従来行われていた面接は行われないことになりました。
◆認証手続
日本人が用意するもので、①婚姻要件具備証明書、②健康診断書のうち日本の病院で発行を受けたものについては、婚姻登録手続の前に日本及びベトナム政府当局の証明書の発給・認証等を受ける必要があります。
その手順は次のとおりです。
① 婚姻要件具備証明書
（日本国内で発給を受けた場合）
ア 当館で「公文書上の印章証明書」（婚姻要件具備証明書に押印されている公印が真正なものであることを証明するもの。）の発給を受ける。
イ ベトナム外務省領事局で認証を受ける。
ウ 地方人民委員会各区事務所でベトナム語への翻訳を取得する。
（当館で発給を受けた場合）
ア ベトナム外務省領事局で認証を受ける。
イ 地方人民委員会各区事務所でベトナム語への翻訳を取得する。
② 健康診断書（日本の公立総合病院で発給を受けた場合）
ア 日本国内の公証人役場で公証を受ける。
イ 上記アの公証人役場が所属する地方法務局で証明書（上記アの公証が有効なものであることの証明書）の発給を受ける。
ウ 日本の外務省又は当館で「公文書上の印章証明書」（上記イの地方法務局発給の証明書に押印されている公印が真正なものであることを証明するもの。）の発給を受ける。
エ 上記ウにおいて日本の外務省で公文書上の印章証明書の発給を受けた場合、在日ベトナム大使館で認証を受ける。また、上記ウにおいて当館で公文書上の印章証明書の発給を受けた場合、ベトナム外務省領事局で認証を受ける。
オ 地方人民委員会各区事務所でベトナム語への翻訳を取得する。
◆在ベトナム日本国大使館での婚姻要件具備証明書申請手続
婚姻要件具備証明書は、日本の地方法務局、本籍地の市区町村役場又はわが国在外公館で取得可能です。
証明書には、「独身であって、かつ、婚姻能力を有し、相手方と婚姻することにつき何ら法律的障害がない。」旨明記されていることが必要です。
当館で申請する場合の手続は次のとおりです。
① 婚姻要件具備証明書の種類
ア 形式1：申請者本人が独身であり、かつ日本の法令上婚姻可能な年齢に達していることを証明するもの。
イ 形式2：上記アに加え、婚姻相手の氏名を記載し、日本の法令上同婚姻相手と婚姻することに支障はないことを併せ証明するもの。
② 本人出頭
申請者ご本人が当館に出頭して申請する必要があります
③ 提出書類
ア 証明書発給申請書（当館に備え付け）
イ パスポート（提示）
ウ 戸籍謄（抄）本（発行日から3か月以内のもの）
エ 婚姻相手の身分証明書（提示）
オ 上記①イの形式2を申請する場合、婚姻相手の婚姻状況証明書（公安局発行）
◆日本側の手続
日本側の手続として、ベトナムでの婚姻登録手続終了後（婚姻成立後）、3か月以内に婚姻届の届出を行う必要があります。この届出を行うことにより、婚姻成立の事実が日本の戸籍に記載されます（婚姻自体はベトナムの婚姻登録手続が終了することにより成立しますので、婚姻成立日はベトナムの婚姻登録日（登録台帳に記載された日）となります。）。届出先は日本の本籍地役場又は在ベトナム日本国大使館のいずれかです。直接本籍地役場に届け出る（郵送による届出も可能）方が当館に届出るより戸籍に記載されるまでの時間が短縮されますが、本籍地役場との間の事前の調整に手間取ることがありますので、当館で届出を 行うことをお勧めします。
① 在ベトナム日本国大使館で届出を行う場合
日本人当事者本人が当館に出頭し、届出書に必要事項を記入の上、記名・押印するとともに、その他必要書類を添えて提出していただきます。パスポート及び印鑑をご持参ください。
【日本人の必要書類】
必要通数は、通常2通ですが、現在戸籍の筆頭者でない方は、婚姻により自信が戸籍の筆頭者となる新しい戸籍が編成されることとなり、新しい戸籍を元の本籍地と異なる市区町村に置く場合は、3通となります。
・婚姻届 2通又は3通
・日本人の戸籍謄（抄）本 2通
・ベトナム当局発行の婚姻登録証明書 2通又は3通
・婚姻相手の国籍を証明する書類 2通又は3通
※ベトナム国籍の場合、出生証明書又は婚姻成立時に有効なパスポートのいずれか（パスポートの場合は、原本+コピー提出）。
日本で先に結婚手続をする場合
◆日本の市区町村役場に提出する書類は、以下の通りです。
・婚姻届
・ベトナム人の婚姻要件具備証明書
・ベトナム人配偶者のパスポート
・戸籍謄本※本籍地以外の市区町村役場で届出をする場合
日本で先に結婚手続をする場合、ベトナム国籍の配偶者の方が、中長期の在留資格を持って日本に在留していなければなりません。観光等の短期滞在では婚姻要件具備証明書を取得することはできません。
◆婚姻要件具備証明書の取得手続
駐日ベトナム大使館において、婚姻要件具備証明書を取得する際に必要な書類は、以下の通りです。
・申請書
・ベトナム人のパスポート（原本＋コピー、コピーは2ページ目と3ページ目）
・結婚登録書に自分の名前が記載されていない証明書
※日本の市区町村役場にて、婚姻届が提出されていないことの証明書を発行してもらいます。
・婚姻状況確認書
※出国前に当事者が在住していた町村級の人民委員会から発行してもらう婚姻状況確認書の原本 (規定証明書通り、結婚のための目的、結婚相手の氏名、旅券番号、国籍、婚姻届予定場所の名前等を明白に記入して、6月以下の効力を持つもの)。ただし、外国で留学、就職中であれば、その国にあるベトナム在外公館から自分の婚姻状況確認書を発行してもらわなければなりません。
・在留カード又は住民票の写し
大使館で申請後、5営業日で発行されます。
日本の市区町村役場で婚姻届が受理されると、駐日ベトナム大使館にて届出を行います。
その際に必要な書類は、以下の通りです。
・戸籍謄本
・婚姻届受理証明書
・夫婦のパスポート（原本＋コピー）
これで双方の手続は完了です。