「高度専門職」

Ⅰ.高度専門職とは
平成26年入管法が改正され、平成27年から導入された在留資格です。高度専門職とは、外国人がある特定の分野において日本で活動する場合に、当該外国人の学歴・職歴・年収等をあらかじめ示された基準をもとにポイント化し、その点数が70点以上の場合には、「高度専門職」という優遇された在留資格の取得申請ができるというものです。
高度専門職は、1号・2号に分類されますが、まず初めに1号から取得します。

 

【高度専門職1号】
高度の専門的な能力を有する人材として法務省令で定める基準に適合する者が行う次のイからハまでのいずれかに該当する活動であって、我が国の学術研究又は経済の発展に寄与することが見込まれるもの

在留資格該当性(活動範囲)
イ.法務大臣が指定する本邦に公私の機関との契約に基づいて研究研究の指導若しくは教育をする活動又は当該活動と併せて当該活動と関連する事業を自ら経営し若しくは当該機関以外の本邦の公私の機関との契約に基づいて研究、研究の指導若しくは教育をする活動
ロ.法務大臣が指定する本邦の公私の機関との契約に基づいて自然科学若しくは人文科学の分野に属する知識若しくは技術を要する業務に従事する活動又は当該活動と併せて当該活動と関連する事業を自ら経営する活動
ハ.法務大臣が指定する本邦の公私の機関において貿易その他の事業の経営を行い若しくは当該事業の管理に従事する活動又は当該活動と併せて当該活動と関連する事業を自ら経営する活動

 

【高度専門職2号】

在留資格該当性(活動範囲)
イ.本邦の公私の機関との契約に基づいて研究、研究の指導又は教育をする活動
ロ.本邦の公私の機関との契約に基づいて自然科学又は人文科学の分野に属する知識又は技術を要する業務に従事する活動
ハ.本邦の公私の機関において貿易その他の事業の経営を行い又は当該事業の管理に従事する活動
ニ.2号イからハまでのいずれかの活動と併せて行うこの表の教授、芸術、宗教、報道、法律・会計業務、医療、教育、技術・人文知識・国際業務、介護、興行、技能の項に掲げる活動(2号イからハまでのいずれかに該当する活動を除く。)

高度専門職2号とは、高度専門職1号取得者が3年以上在留し、素行が善良であり、かつ、日本の利益に合致していることなどの要件が満たされた場合に認められる在留資格です。就労活動範囲としては、高度専門職1号より更に広くなり、「研究・教育」、「自然科学・人文科学」、「経営」の3つの分野だけでなく、それらの分野と併せて、一般的な就労活動はすべて認められることになります。例えば、研究活動に加えて芸能活動を行うとか、会社を経営するとか、芸術分野で働くことも可能です。

 

高度人材ポイント制度とは?

1.制度の概要・目的
〇高度外国人材の受入れを促進するため、高度外国人材に対しポイント制を活用した出入国管理上の優遇措置を講ずる制度を平成24月年5月7日より導入しています。
〇高度外国人材の活動内容を、「高度学術研究活動」、「高度専門・技術活動」、「高度経営・管理活動」の3つに分類し、それぞれの特性に応じて、「学歴」、「職歴」、「年収」などの項目ごとにポイントを設け、ポイントの合計が一定点数(70点)に達した場合に、出入国管理上の優遇措置を与えることにより、高度外国人材の我が国への受入れ促進を図ることを目的としています。
2.「高度外国人材」のイメージ
我が国が積極的に受け入れるべき高度外国人材とは・・・
「国内の資本・労働とは補完関係にあり、代替することが出来ない良質な人材」であり、「我が国の産業にイノベーションをもたらすとともに、日本人との切磋琢磨を通じて専門的・技術的な労働市場の発展を促し,我が国労働市場の効率性を高めることが期待される人材」とされています。(平成21年5月29日高度人材受入推進会議報告書)
●高度学術研究活動「高度専門職1号(イ)」
 本邦の公私の機関との契約に基づいて行う研究,研究の指導又は教育をする活動
●高度専門・技術活動「高度専門職1号(ロ)」
 本邦の公私の機関との契約に基づいて行う自然科学又は人文科学の分野に属する知識又は技術を要する業務に従事する活動
●高度経営・管理活動「高度専門職1号(ハ)」
 本邦の公私の機関において事業の経営を行い又は管理に従事する活動
3.出入国管理上の優遇措置の内容
「高度専門職1号」の場合
@ 複合的な在留活動の許容
A 在留期間「5年」の付与
B 在留歴に係る永住許可要件の緩和
C 配偶者の就労
D 一定の条件の下での親の帯同
E 一定の条件の下での家事使用人の帯同
F 入国・在留手続の優先処理
「高度専門職2号」の場合
a. 「高度専門職1号」の活動と併せてほぼ全ての就労資格の活動を行うことができる
b. 在留期間が無期限となる
c. 上記3から6までの優遇措置が受けられる
※「高度専門職2号」は「高度専門職1号」で3年以上活動を行っていた方が対象になります。
4.法令上の位置付け
ポイント制における評価項目と配点は,法務省令で規定しています。
就労の在留資格に関する要件(在留資格該当性・上陸許可基準適合性)を満たす者の中から高度外国人材を認定する仕組みとし、在留資格「高度専門職」が付与されます。

 

ポイント評価の仕組みは?

1.3類型の活動
高度外国人材の活動内容を
1.高度学術研究活動「高度専門職1号(イ)」
2.高度専門・技術活動「高度専門職1号(ロ)」
3.高度経営・管理活動「高度専門職1号(ハ)」
の3つに分類し,それぞれの活動の特性に応じて、「学歴」、「職歴」、「年収」、「研究実績」などの項目ごとにポイントを設定し、申請人ご本人の希望する活動に対応する類型について,ポイント計算による評価を実施します。
2.ポイント計算表

ポイント計算表の詳細はこちらをご参照ください。
ポイント計算におけるボーナスポイントに関する資料
イノベーション促進支援措置一覧(法務省告示別表第1及び別表第2をご覧ください。)
外国の資格・表彰等一覧
日本語能力一覧
将来において成長発展が期待される分野の先端的な事業一覧
・法務大臣が告示で定める大学一覧
1.世界大学ランキングに基づき加点対象となる大学
2.スーパーグローバル大学創成支援事業(トップ型)において補助金の交付を受けている大学(文部科学省ホームページにリンクします。)
3.外務省が実施するイノベーティブ・アジア事業において「パートナー校」として指定を受けている大学
イノベーティブ・アジア事業(外務省ホームページにリンクします。)

 

どのような優遇措置が受けられる?

高度外国人材に認定された方には、次の出入国管理上の優遇措置が認められます。
「高度専門職1号」の場合
1.複合的な在留活動の許容
通常、外国人の方は、許可された1つの在留資格で認められている活動しかできませんが、高度外国人材は、例えば、大学での研究活動と併せて関連する事業を経営する活動を行うなど複数の在留資格にまたがるような活動を行うことができます。
2.在留期間「5年」の付与
高度外国人材に対しては、法律上の最長の在留期間である「5年」が一律に付与されます。
※この期間は更新することができます。
3.在留歴に係る永住許可要件の緩和
永住許可を受けるためには,原則として引き続き10年以上日本に在留していることが必要ですが、高度外国人材としての活動を引き続き3年間行っている場合や、高度外国人材の中でも特に高度と認められる方(80点以上の方)については、高度外国人材としての活動を引き続き1年間行っている場合に永住許可の対象となります。
4.配偶者の就労
配偶者としての在留資格をもって在留する外国人が、在留資格「教育」、「技術・人文知識・国際業務」などに該当する活動を行おうとする場合には、学歴・職歴などの一定の要件を満たし、これらの在留資格を取得する必要がありますが、高度外国人材の配偶者の場合は、学歴・職歴などの要件を満たさない場合でも、これらの在留資格に該当する活動を行うことができます。
5.一定の条件の下での親の帯同の許容
現行制度では、就労を目的とする在留資格で在留する外国人の親の受入れは認められませんが、
@高度外国人材又はその配偶者の7歳未満の子(養子を含みます。)を養育する場合
A高度外国人材の妊娠中の配偶者又は妊娠中の高度外国人材本人の介助等を行う場合
については、一定の要件の下で、高度外国人材又はその配偶者の親(養親を含みます。)の入国・在留が認められます。
主な要件
@高度外国人材の世帯年収が800万円以上であること
※高度外国人材本人とその配偶者の年収を合算したものをいいます。
A高度外国人材と同居すること
B高度外国人材又はその配偶者のどちらかの親に限ること
6.一定の条件の下での家事使用人の帯同の許容
外国人の家事使用人の雇用は、在留資格「経営・管理」、「法律・会計業務」等で在留する一部の外国人に対してのみ認められるところ、高度外国人材については、一定の要件の下で、外国人の家事使用人を帯同することが認められます。
主な要件
@ 外国で雇用していた家事使用人を引き続き雇用する場合の条件(入国帯同型)
・高度外国人材の世帯年収が1,000万円以上あること
・帯同できる家事使用人は1名まで
・家事使用人に対して月額20万円以上の報酬を支払うことを予定していること
・高度外国人材と共に本邦へ入国する場合は,帯同する家事使用人が本邦入国前に1年以上当該高度外国人材に雇用されていた者であること
・高度外国人材が先に本邦に入国する場合は、帯同する家事使用人が本邦入国前に1年以上当該高度外国人材に雇用され、かつ、当該高度外国人材が本邦へ入国後、引き続き当該高度外国人材又は当該高度外国人材が本邦入国前に同居していた親族に雇用されている者であること
・高度外国人材が本邦から出国する場合,共に出国することが予定されていること
A @ 以外の家事使用人を雇用する場合(家庭事情型)
・高度外国人材の世帯年収が1,000万円以上あること
・帯同できる家事使用人は1名まで
・家事使用人に対して月額20万円以上の報酬を支払うことを予定していること
・家庭の事情(申請の時点において、13歳未満の子又は病気等により日常の家事に従事することができない配偶者を有すること)が存在すること
7.入国・在留手続の優先処理
高度外国人材に対する入国・在留審査は,優先的に早期処理が行われます。
入国事前審査に係る申請については申請受理から10日以内を目途
在留審査に係る申請については申請受理から5日以内を目途

 

「高度専門職2号」の場合
a 「高度専門職1号」で認められる活動のほか、その活動と併せて就労に関する在留資格で認められるほぼ全ての活動を行うことができます。
b 在留期間が「無期限」になります。
c 上記3〜6までの優遇措置が受けられます。

 

手続の流れは?

1.申請手続の流れ
これから日本に入国される外国人の方    在留資格認定証明書交付申請

 

在留資格認定証明書交付申請の流れ

STEP1:地方入国管理局の窓口で申請

〇高度専門職1号に係る在留資格認定証明書交付申請を行う。
〇行おうとする活動に係るポイント計算表とポイントを立証する試料を提出し、高度外国人の認定を申し出る。

STEP2:入国管理局における審査

当該申請に係る入管法7条第1項第2項に掲げる「上陸条件の適合性」の審査を行う。(この際、ポイント計算を行う)
・在留資格該当・上陸条件適合
(在留資格認定証明書交付)

 

・在留資格非該当・上陸条件不適合
(在留資格認定証明書不交付)
就労を目的とするその他の在留資格の上陸条件に適合する場合、申請人が希望すれば当該在留資格に係る在留資格認定証明書が交付される。

STEP3:在留資格認定証明書交付

今回の申請により、あらかじめ上陸条件の適合性の審査は終了しているため、在外公館における査証申請の際に在留資格認定証明書を提示し、また、日本の空海港における上陸審査時に本証明書及び査証を所持することにより、スムーズな査証発給、上陸審査手続が行われる。

入国・在留

@すでに日本に在留している外国人の方
A高度外国人材として在留中で、在留期間の更新を行う外国人の方
在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請

 

在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請の流れ

STEP1:地方入国管理局の窓口で申請

在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請のどちらの場合においても、行おうとする活動に係るポイント計算表と、ポイントを立証する資料等を提出。

STEP2:入国管理局における審査

高度人材該当性の審査を行う。
ポイント
〇行おうとする活動が高度外国人材としての活動であること
〇ポイント計算の結果が70点以上であること
〇在留状況が良好であること

 

審査の結果
70点以上であるなど必要な要件を満たす場合
⇩                        
在留資格変更許可・在留期間更新許可

 

70点未満であるなど必要な要件を満たさない場合

不許可

 

高度人材ポイント制に関してよくある質問