「入国」と「上陸」

入国と上陸については、「出入国管理及び難民認定法」(以下、「入管法」という)に規定されています。

Ⅰ.入国とは

日本の領海若しくは領空に入った時点で、入国したことになります。

第二章 入国及び上陸
 第一節 外国人の入国
(外国人の入国)
第三条 次の各号のいずれかに該当する外国人は、本邦に入ってはならない。
一 有効な旅券を所持しない者(有効な乗員手帳を所持する乗員を除く。)
二 入国審査官から上陸許可の証印若しくは第九条第四項の規定する記録又は上陸の許可(以下「上陸の許可等」という。)を受けないで本邦に上陸する
  目的を有する者(前号に掲げる者を除く。)
2 本邦において乗員となる外国人は、前項の規定の適用については、乗員とみなす。

※旅券はパスポートのこと。船員手帳は、1978年の船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約に基づき、船員法第83条に則って発給・交付される、船員の健康証明書である。船員法施行規則28条において、同書の発給は船員に行うことが定められている。また、出入国管理及び難民認定法第2条で、権限のある機関の発行した船員手帳その他乗員に係るこれに準ずる文書は乗員手帳と定義されている。
※領土+領海+領空のすべてを合わせたものが、その国の領域(国家)となります。
領土については、日本では明確に定めた国内法はありません。主として条約、特に日本国との平和条約が法規範となっています。
領海については、「海洋法に関する国際連合条約」と日本においては、「領海及び接続水域に関する法律」によって規定されています。
領空については、以前は上限は無制限でしたが、現在は宇宙空間の領有は認められません。ただし、領空と宇宙空間の境界は明確になっていません。

 

Ⅱ.上陸とは

領海や領空を越えて、領土に足を踏み入れることです。
ちなみに、航空機や船舶で日本に到着し、航空機や船舶の中にいる間は上陸とはなりません。入国審査を受け、イミグレーションを通過した時点で上陸となります。「入国審査を受け」というのは、入国審査官は「入国」ではなく「上陸」を許可するかどうかを審査します。
この部分は、入管法第六条第二項で規定しています。
入管法では、入国と上陸を区別しています。密入国とは、パスポートを所持せず領域に入ることです。在留資格等を所持せずに領土に入ることは、厳密には密入国とは言いません。不法入国と不法上陸も別の意味となります。不法入国とは、有効でないパスポートを用いるなど不正な手段で入国すること。
不法上陸とは、上陸許可を受けていない船舶の船員等が、下船してしまうことです。

第二節 外国人の上陸
第四条 削除
(上陸の拒否)
第五条 次のいずれかに該当する外国人は、本邦に上陸することができない。
一 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)に定める一類感染症、二類感染症、新型インフルエンザ等
  感染症若しくは指定感染症(同法第七条の規定に基づき、政令で定めるところにより、同法第十九条又は第二十条の規定を準用するものに限る)
  の患者(同法第八条(同法第七条において準用する場合を含む。)の規定により一類感染症、二類感染症、新型インフルエンザ等感染症又は
  指定感染症の患者とみなされる者を含む。)又は新型感染症の所見がある者
(以下略)

外国人の上陸の拒否に関する事項は、第五条で規定されています。第五条に該当する者の上陸は認められません。